これならミスらない?トイレのスキマフィルの使い方・徹底解説!

2024/05/16
副資材・用品関連

   甘く見ると失敗必至!?しっかり予習をしてキレイに楽ちんに施工しよう♪

新築の住宅やリフォームしたトイレの必需品、お子さんのトイレトレーニング(トイトレ)や介護が必要な方がいるお宅のトイレにもオススメの「トイレのスキマフィル」。DIYをよくされる方であればそれほど難易度は高くないのですが、「あまりそういうことってしたことないな…」という方には結構大変。今回は塗料販売店スタッフが実際にトイレのスキマフィルを使ってみます!

施工してみたのは当店の男性用トイレ。実は当店運営会社のナガヤ塗料(株)はトイレ掃除には結構力を入れており、こんな感じの写真の撮り方なら全然キレイではないかと自画自賛。

便器と床の隙間をアップにするとさすがにちょっと…、ですがキレイです(よね??)。

まずは隙間をおそうじ!

今回は歯ブラシ(もちろん使用済みのものでOKです)にクレンザー(コレもあるものでOK。たまたま当店のトイレ掃除にクレンザーを使っているだけです)と水を付けてごしごしと。

その後にウェットティッシュタイプのシートで拭いて、しっかり乾かします(←ココ大事!)

養生、やったほうがいいんでしょうか?

ココの判断は非常に難しいところですが、私が個人的に自宅なり家族・親族の家なり、または友人宅などのトイレに施工するならズバリ「やりません」。マステ(マスキングテープ)で床をぐるっと囲むの、めっちゃめんどくさいし、キレイに出来ない!施工そのものがキレイに出来りゃいいんだ!と思って自宅のトイレに施工した時はただ巻くだけでOKな便器側の養生しかしませんでした(笑)。

いや、コレだけでも十分大変です。特に便器の裏側なんて見えない、届かない。

 

床側の養生は曲線を描かなきゃいけないのでめんどくさいんです。多少の事なら気にならないおおらかな方ならいいんでしょうが、上手くいかなくてイラっとするんです(事実、自宅ではしました…)。しかしながら、今回は「徹底解説」ですのでやっときます(めんどく…ry)

めんどくささがハッキリと表れた床の養生。しかもたまたま手元にあったマステが良くなかった…。マステの選定も意外に大事なので後半に言及します!

 

突然やってくる「試練」

養生をするかしないかはお任せするとして、ここまで来たらようやくトイレのスキマフィルの出番です。まずはパウチの口部分に何らか穴を開けてからノズルをセットします。穴を開けずにノズルをセットして、下記のノズルカットをしていざ使おうと思ったら「出てこないじゃないか!」ってのはナシですよ(笑)。

※文章より先にこの写真を撮ったのですが、カッターの刃先がパウチに届きません(笑)。カット前のノズルで簡単に穴が開きました…

ノズルのカット方法はいろいろで各所で議論がなされていましたが、私的にはシンプルに一番先の印で切って使うのが無難だと思っています。例えばナナメにカットすると施工時の対床面または便器の角度のどちらかにはいいかもしれませんが、上手いこと隙間に充填できません(=経験論)。また、2個目以降の印で切るとフィルがダバダバ出過ぎます(=コレも経験論)。後述しますが「ならし」の作業をすると余分なフィルはポイする運命にあるのでもったいないんです。なので、シンプルに一番先の印の通りに。コレが当店のオススメです。

さぁ「試練」です。いよいよ施工となるわけですが、フィルをノズルに充填するのがまあまあ力が要ります。私は男なので難なく出来るのですが、女性だとちょっとしんどい方もいるみたいです。しかも冬場の温度の低い時期にはフィルそのものが固くなり、かつ保冷材のようにひんやりするので辛い。力もいる、手も冷たい…。寒い時期には常温くらいに温めとくといいですよ。

このたった5cmくらいの充填が思いのほか大変。

さぁ、これでようやくスタートです!

深く考えずに、ビューっと!

コツはこれだけです(笑)。この段階でキレイに出来てる必要は全くありません。パウチを握り絞りながら便器周りに沿って充填していくなんて日常にあまりない動きです。キレイにしようと思うと手がゆっくりになりガタガタになります。先にちょこっと触れた「ならし」の作業でキレイにするので、キレイさよりもキチンと隙間にフィルが盛れているか?を気にしてください。もっと言うとこの段階でキレイに施工しようなんてこと自体が無理ですので、「深く考えずに、ビューっと!」くらいでちょうどいいんです。

ならしのコツも「深く考えずに、ビューっと!」

文章が長くなってきたので手を抜いている…、わけではありません。これも考えすぎるとドツボにはまります。ただ、ここでご紹介する方法はちょっと抵抗ある方もお見えかもしれません。使うのは「指」だけです(笑)。

ヘラを用意してきちんとやりたい方もお見えでしょう。しかしながら相手はメール便送料込み1000円ちょいで買ったトイレのスキマフィルです。そこにどんなヘラがいいかああだこうだ考え、(ネット通販だと)ヘタをすると商品代よりも高い送料を出して上手く使えるかどうかもわからないヘラを購入するくらいなら、棒アイス食べてリラックスした後に棒をヘラ代わりに使うか、牛乳パックとかを切ってそれっぽいものを作るほうが健全。ただしヘラなり何なり使うにしても「深く考えずに、ビューっと!」です(くどい)。

指は最強の立体3次元ヘラですよ!実際、コーキング屋さんやコーキングも自前で行う塗装屋さんも指でならすこと、しばしば。「だって(この場合)それがイチバン早いしキレイじゃんよ?」と実際に職人さんに教えてもらいました。

ならすと余分なフィルが指に付くので、これは大半の場合ティッシュとかで拭いてポイでしょう。だから盛りすぎるともったいないんです。ならしで活躍した指は拭いても手洗いしてもフィルのネバネバがしばらく残ります。普通に手洗いしてネバつきが残っても30分くらいガマンしてください。不思議とネバつきがなくなります。ビニール手袋をすれば汚れませんが、指先の感覚は鈍くなります。どちらがいいかは施工される方次第です。

ネバつきを早くなんとかしたい!方には当店で大好評取扱中の「ゴッツ取れまっせ!」がオススメです。ホント、「瞬殺」ってコトバが正に!ってくらいネバつきが取れます。この品、塗装職人さんの手に付いた塗料を優しく落とすために開発された商品ですが、油汚れにもめっぽう強いため、キッチンにあるとコンロ・換気扇周りで大活躍します。私もキッチンや趣味の自転車のメンテなどで使っていて品の良さは自信を持って保証しますが、みっちり30枚入りで厚さがあるのでメール便発送が出来ません。単品購入では送料負けしますので、購入は慎重に…。

あとは養生を剥がせば終了です。コレ、フィルが硬化する前にお願いします。硬化した後だと養生した意味がないだけでなく、最悪せっかく施工したフィルまで剥がれます…。

床側だけ取ってみた写真。元々の養生が雑なのでまぁ、こんな感じです(笑)。

余ったフィルはとにかく寄せる!

さて、本品でよく「もっと少なく出来んの?」という声を聞きますが、たぶん少なくなっても価格に還元できないと思いますので、ご容赦ください。通常トイレ1基は楽勝、2基あるお宅ならなんとか2基行けるのではないでしょうか。またトイトレや介護などで汚れる頻度が高い場合は再施工のためにも保管が出来れば嬉しいですよね?本品は空気反応で硬化するので、ひとたび穴を開けると時間の長短はありますが、確実に硬化が進みます。その硬化を遅らせるには…

  1. ・ノズルはマステなどでしっかり封をする
  2. ・残ったフィルはノズル内にしっかり充填+パウチ内のフィルも出来る限りノズル側に寄せて空気との接触を避ける

こんな感じです。

これをやってもノズル側から硬化が始まります。しばらく経って見た時に、パウチ側が無事でもノズル内のフィルが身代わりになっているかのように固っている可能性は高いですが、ノズルを外して竹串などで上手くノズルから外してあげれば再利用できます!

養生の再考。やるならマステ選びは慎重に。

実際に何回も施工している私にとって養生は不要、と先に書きました。と言っても「何もやらないなんてとんでもない!ちゃんとマスキングするんだ!」と強い意志をお持ちの方もいることでしょう。先程の施工で「たまたま手元にあったマステが良くなかった」と書きましたが、その品が

・粘着力弱め
・直線性に優れたタイプ(=曲線は出しづらい)

のため、私のテキトーな性格とマズイ具合にミックスされて、まるでこのマステが悪者みたいになってしまいました(笑)。が、道具類にも適材適所があって、今回はたまたま「適所」ではなかっただけです。というわけで、曲線を出しやすいマステを使って別のところを施工してみます。

そう、こっちのほうが当店のトイレ的にはヤバかった…。ここでさらに宣伝です(笑)。壁に貼ってあるQRコードはInstagram弊社企業アカウントのご案内です。よろしければぜひご覧ください!

一般の住宅にこのカタチの便器ってよっぽどないのでしょうが、やるべきことは同じです。では、養生してみましょう!

うん、全然違う(笑)!曲線が取りやすい!引っ張りの力が強くても貼ったマステが剥がれない!理屈的にはこっちのほうが使いやすいのわかってたけど、最初からこっち使えば良かった!!!!!!

ココで使った黄色のマステはカモ井加工紙さんのKABUKI(カブキ) S。自動車補修塗装向けの製品で、建築向けの品よりもカーブを出しやすかったり曲面にも貼りやすかったりします。最初に使った紫色のは同じくカモ井加工紙さんの正宗。建築塗装向けのマステとしては人気の品で、外壁・内装など長い直線を引くような現場では多くの支持を得ています。

ところで。

マステを使うとぴっちりラインが出てキレイなのですが…

もう1基の便器には養生一切なしで施工しました。それが下の写真です。

コレが「私なら養生やりません」の理由です。剥がすときにちょっと手こずるかもしれませんが、床面・便器の面ともキレイになじみます。養生すると良かれ悪かれ「養生しました」感が出ます。また、洋式便器1基の施工で今回掃除の時間を除き約30分かかっているのですが、その大半を養生に使っています。仕上がりとそこへの労力・時間をどう捉えるかで養生の必要性への判断が分かれると思いますので、参考にしてみてください。

正解はないからこそ、いろんな経験と情報を結集してより良い結果を!

今回ご紹介した使い方も「絶対」ではありません。私は塗料販売店の従業員でかつ、DIYでいろんなことをするのでそれなりに経験値もあるため「養生いらない」とか「深く考えずに、ビューっと!」とか言えるのかもしれません。トイレのスキマフィルを初めて手にする方にはコーキングを打つような作業は初めてだったりDIYもあまりしない…、という方も多いかと思います。当店のこのページや他のサイトやメーカー様のサイトなども参考にし、楽しくキレイに施工して快適なトイレライフを!

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